亀田製菓会長のどこが問題だったか
時間が経ってしまいましたが、この話。
2024年12月15日付「AFP BB News」
問題になった箇所。
日本は近年、規則を緩和しているものの、労働力不足の解決策として、移民に大きく依存するやり方は取っていない。
かつて食品原料メーカーや製薬会社に勤務していたジュネジャ氏は、日本には、さらに多くの移民を受け入れる以外に「選択肢はない」と言い切る。
数の問題だけでなく、「マインドセットや文化も重要だ。グローバル化が必要だ」と述べた。
最近の調査によると、日本は2040年までに外国人労働者の数を現在の3倍以上の688万人に増やす必要がある。現在のペースでは、約100万人不足する見込みだ。
このような発言を導き出す前提になっているのは、「1980年代後半、株式時価総額で世界のトップ10を日本企業が独占していた。現在、10位以内に入っている日本企業は1社もない」(ここは記者による地の文)という点に象徴されるように、ここ30年、日本経済が低迷しているとの認識です。それはその通りであり、労働力が不足しつつあるのもそ通り、これを打開するには移民を今まで以上に受け入れる方法しかないと考えているのは自民党政権も同じです。
亀田製菓の株価転落
しかし、国民の間では、観光客による迷惑行為やジョニー・ソマリを筆頭する迷惑系配信者の行状、在留外国人による各種犯罪や交通事故などに対する不安が高まり、政府の弱腰への批判も高まってます。
このような不安は、少なからぬ国民が共有していましょう。10年前ならともかく、今現在の日本では自身がその被害を受けていないにしても、相当の実感を伴うようになっていますし、移民を積極的に受け入れてきた国々でも、程度は違えども、その方針を転換している現状に照らしても、ただ「移民をさらに受け入れろ」と煽るだけでは無責任です。
それらの国々が直面している諸問題が日本でも起きつつあるのですから、日本政府の方針をなぞるだけでなく、「どうすればそれらの問題を回避できるのか」の一言がなければ反発されますって。
発言者が日本人でも同じですが、外国人だと、「ああ、だから日本人の気持ちはわからないんだな。帰化していても外国人はどこまでも外国人」と納得されてしまうことを避けられないし、中には「やっぱり外国人を受け入れてはいけない」というところまで至った人もいるかもしれない。
こんな無責任な発言をしたために亀田製菓の株価は暴落。その後、持ち直しつつありますが、この騒動で、同社の製品は中国の工場で製造されていることも広く知られて、煎餅の類は他メーカーに切り替えた消費者もいるので、ダメージはのちのちまで続きそうです。他の商品だったら気にしない私でも、中国産煎餅だと抵抗が生じるな。中国産の米に抵抗があるのと一緒です、麦だったら輸入品でもいいのに。
他では能力があるのでしょうが、んなことは消費者はわからんですから、自社の株価を暴落させる無能な経営者は、自社がどういう商品を売っているのかもわかっていないセブンイレブン・ジャパンの永松文彦社長と同類。
ジュネジャ・レカ・ラジュ会長は、72歳ですから、もう引退なさったほうが会社のため、消費者のためだと思います。
✴︎2024年12月24日付「Google Finance」
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