愛子さまの誕生日を迎えて。天皇陛下への感謝から結婚までのお言葉集

2001年12月1日、ひとりのプリンセスのご誕生に日本中が幸せに包まれました。敬宮愛子さま――「人を愛し愛され、人を敬い敬われる」という願いが込められたお名前・称号のように健やかにご成長され、’22年の成年の記者会見では真心のこもったお言葉の数々が感動を呼びました。’24年には大学をご卒業になり、社会人としての一歩を踏み出すとともに、成年皇族としての公務も本格化。たくさんの“デビュー”を経験されるお姿はポジティブな輝きに満ち、未来への希望を感じさせてくれます。

2021年12月5日、成年皇族となられ、天皇陛下から宝冠大綬章を授けられた愛子さま。ティアラとローブデコルテの美しい正装姿でお出ましに。

ご卒業やご成年など、人生の節目でその思いを真摯に伝えてこられた愛子さま。特に社会で大きな反響があったお言葉からは、愛子さまの温かなお人柄が見えてきます。

両親にどのような言葉を伝えたいかという御質問でございますけれども、母の「生まれてきてくれてありがとう」という言葉に掛けて、私も「生んでくれてありがとう」と伝えたいと思います。(中略)そして、「これからもどうかお体を大切に。これからも長く一緒に時間を過ごせますように」という言葉も添えたいと思います。(2022年ご成年をお迎えになっての記者会見より)

何気なく見た青い空。しかし、空が青いのは当たり前ではない。毎日不自由なく生活ができること、争いごとなく安心して暮らせることも、当たり前だと思ってはいけない。なぜなら、戦時中の人々は、それが当たり前にできなかったのだから。日常の生活の一つひとつ、他の人からの親切一つひとつに感謝し、他の人を思いやるところから「平和」は始まるのではないだろうか。(2017年学習院女子中等科卒業記念文集に寄せた作文「世界の平和を願って」より)

私は、天皇皇后両陛下や上皇上皇后両陛下を始め、皇室の皆様が、国民に寄り添われながら御公務に取り組んでいらっしゃるお姿をこれまでおそばで拝見しながら、皇室の役目の基本は「国民と苦楽を共にしながら務めを果たす」ことであり、それはすなわち「困難な道を歩まれている方々に心を寄せる」ことでもあると認識するに至りました。(2024年日本赤十字社ご就職に際しての文書回答より)

結婚は、私にとってはまだ先のことのように感じられ、今まで意識したことはございません。理想のお相手については、特別これといったものはございませんが、一緒にいてお互いが笑顔になれるような関係が理想的ではないかと考えております。(2022年ご成年をお迎えになっての記者会見より)

成年の会見から2年が経過いたしましたが、結婚への意識はその頃と変わっておりません。一緒にいてお互いが笑顔になれるような関係が理想的ではないかと考えております。両親から具体的なアドバイスを頂いたことは特にございませんが、両親のようにお互いを思いやれる関係性は素敵だなと感じます。心を動かされる出会いというと大袈裟に聞こえるかもしれませんが、私にとっては、これまでの出会い全てが心を豊かにしてくれたかけがえのない宝物であり、深く感謝しております。これからも様々な出会いに喜びを感じつつ、一つ一つの出会いを大切にしていきたいと思います。(2024年日本赤十字社ご就職に際しての文書回答より)

英国の 学び舎に立つ 時迎へ 開かれそむる 世界への窓

(2022年 お題「窓」)

もみぢ葉の 散り敷く道を 歩みきて 浮かぶ横顔 友との家路

(2023年 お題「友」)

幾年の 難き時代を 乗り越えて 和歌のことばは 我に響きぬ

(2024年 お題「和」)

Coordination:YUKO KAMIYAMA

25ans(ヴァンサンカン)1月号掲載(2024年11月28日発売)

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