世界累計販売台数が1億4604万台（2024年9月末時点）と、任天堂の歴代ハードの中でも大ヒットとなったNintendo Switch（ニンテンドースイッチ）。なお、2024年9月時点で、任天堂でもっとも売れたゲーム機（ハード）はニンテンドーDSの1億5402万台となっている。 そんなNintendo Switchが発売されたのは、2017年3月3日。本記事では、Nintendo Switchがどのように発表され発売にまでいたったのか、その流れを紹介する。
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ニンテンドースイッチは、2015年3月17日にまったく新しいコンセプトのゲーム専用機として、“NX”の開発コード名で発表。任天堂とディー・エヌ・エーの業務・資本提携に関する共同記者発表の中で、当時の任天堂社長・岩田聡氏か突如発表したものだった。
この共同記者発表は、任天堂がDeNA（ディー・エヌ・エー）と協力し、スマートデバイス向けに任天堂IPを活用した新しいエンターテインメントを提供するということがおもな内容だったが、岩田氏はその発表の中で、「スマートデバイスを通じて任天堂とつながり、任天堂IPに興味をもってもらったお客様には、よりプレミアムなゲームプレイ体験を、任天堂ゲーム専用機を介して提供したいと思っています」として、そこで“まったく新しいコンセプトのゲーム専用機プラットフォームを 開発コード名NXとして開発中”と明かしたのだった。 当時の任天堂は、2011年に発売されたニンテンドー3DSの販売数が好調だったものの、家庭用ゲーム機のWii Uの販売数が伸び悩んでいた状況。スマートフォン向けのゲームの勢いが強かったこともあり、スマートデバイス（スマートフォンなど）にゲームを提供しつつも、家庭用ゲーム機事業も継続していくことを強調するべく、NXを発表したのではないだろうか。
2016年4月28日に開催された決算説明会を前に、任天堂は公式Twitter（現X）で“全く新しいコンセプトのゲーム機「NX（開発コード名）」の発売時期は、2017年3月を予定しております。”と発表。合わせて、Wii U用ソフトとして発表されていた『ゼルダの伝説』最新作（のちに『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』と発表）の発売延期とNX版を発売することも明かした。
[お知らせ] 全く新しいコンセプトのゲーム機「NX（開発コード名）」の発売時期は、2017年3月を予定しております。
— 任天堂株式会社 (@Nintendo) April 27, 2016
ニンテンドースイッチの名称が公開されたのは、2016年10月20日。発表会などではなく、名称とともに、テレビへの接続だけでなく携帯機や本体のスタンドを立ててテーブルの上でも楽しめるというコンセプトや、本体着脱式のコントローラー（Joy-Con）などが発表され、世界中で話題となった。
当時公開された映像には『スーパーマリオ』シリーズの新作（のちに『スーパーマリオ オデッセイ』と発表）、『スプラトゥーン』シリーズの新作（のちに『スプラトゥーン2』と発表）などが含まれ、さまざまな予想がとびかった。なお、そのBGMで流れていた曲、White Denimの“Ha Ha Ha Ha (Yeah)”は、覚えやすいメロディーと歌詞「ハハーン、ハハーン、イェー」でゲームユーザーのあいだで人気に（当時の映像は非公開になっているため、楽曲のオフィシャル映像を下記に掲載）。
発売日や仕様などの詳細が公開されたのは、2017年1月13日に東京ビッグサイトで開催された“Nintendo Switch プレゼンテーション 2017”。当時の任天堂社長・君島達己氏から本体の概要が説明されたあと、発表会の最後に公開されると思っていた発売日と価格がいきなり公開され、会場は大きなざわめきを呼んだ。なお、ざわめきを呼んだ要因としては、発表された発売日が同プレゼンテーションから2ヵ月未満だったこともあるだろう。また、その発表会の最後に公開されたのが『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の発売日だった。
なお、“Nintendo Switch プレゼンテーション 2017”の会場となった東京ビッグサイトは、そのまま一般公開となる“Nintendo Switch 体験会 2017”となり、2017年1月13日、14日に開催。『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』や『スプラトゥーン2』などが試遊でき、新ハードがいち早く遊べるということで、長い行列ができていた。
その後、2017年1月21日の一般予約開始、2017年1月23日にオープンした“マイニンテンドーストア”での予約などを経て、2017年3月3日に販売開始。事前予約などもあったものの、発売日にはニンテンドースイッチを買い求めるお客さんの行列ができあがったのだった。
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